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板 カキコミ 写
[25]BRA 内容確認 05/04/22 17:00:35 ID:???
「さて、今回の生き残るための条件というのは、自分以外の首輪を七つ集めるということです。
つまり、七人の友達から首輪を奪い取ればいいんです、はい、大山くん」
手を挙げた大山が言う。
「この首輪は外れるんですか?」
木村はポケットからハンカチを出して、再び額の汗をぬぐった。
「この首輪は、絶対に外れないようになっていますので、相手の首を切って首輪を奪って下さい。さっき言ったのこぎりは、この首を切るのに使います」
誰かがうっと呻いたのが聞こえた。
ちよは、先ほどから妙にリアリティのなさを感じていた。
何かおかしい。
BR法のプログラムの説明に、全く血が流れない、ということがあるのだろうか?
『まず、クラスの誰かが必ず殺されるんだ。それで、みんなすっかりおとなしくなる』
父の言葉が蘇る。
『大抵は担任も殺されて生徒の前に晒されるらしい』
木村の声が教室に響いている。
「首を七つも集めたくない。という人もいるかと思います。
そういう人に朗報です。
みなさんの首輪の内側には銀のエンジェルのマークが彫ってあるのですが、
一人だけ、金色のエンジェルのマークの人がいます。この首輪を手に入れれば、一つだけで合格、
つまり、生き残ることができるわけです」
『もし、プログラムに巻き込まれても絶対に私語はするな。死にたくなかったら、だがな』
父はそう言っていた。しかし、智は生きている。これは………?
「銀のエンジェルを七つか、金のエンジェルを一つ手に入れた人は、
ここまで戻ってきて下さい。合格と認定されるのは、ここに入った瞬間からです。
それまでに首輪を奪われても、文句は言えませんからね。
なお、死んでしまった生徒の名前は一時間ごとに放送で流すので、よく聞いておいて下さい」
ちよは喋り続けている木村を見つめた。先ほどからしきりに汗をふいている。
十二月の、この寒いときに、なぜ汗をかくのか………?
ひや汗?何を緊張しているの?
「期限は本日の午後六時から明日の午前八時まで、つまり一晩です」
「むちゃくちゃなこと言うなよ、もう我慢できない」
誰かが言ってはいけないことを言った。神楽か、暦の声。
だが、脅しが完璧でないと、そういう声が上がるに決まっているのだ。
「………誰ですか。今の発言は?」
木村がゆっくりと言う。
「言いなさい」
静まる教室。
「………言いなさい」
静寂。と、
「………はい、私です」
手を挙げたのは春日歩だった。
「あー、すみません。寝てましたー。えーと、今のは寝言で、夢の中で………」
弁解する歩を、木村はしばらく見つめていたが、
「まあいいでしょう」
と小さく呟くと、扉に向かって指を鳴らした。
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